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竹生のトマトNEWS~トマトを守る~

皆さんこんにちは

トマト屋竹生です!

 

~トマトを守る~

 

トマト栽培では、温度や水分を適切に管理していても、病気や害虫が発生することがあります。

葉に小さな斑点ができる、株が急にしおれる、果実に傷がつくなど、最初はわずかな変化でも、対応が遅れるとハウス全体へ広がる可能性があります⚠️

トマト農家にとって病害虫対策は、発生してから農薬を散布するだけの仕事ではありません。

病気や害虫が入りにくい環境をつくること、早い段階で発見すること、発生状況に合わせて適切な対策を選ぶことが重要です。

近年は、農薬だけに頼らず、防虫ネット、天敵昆虫、粘着板、環境管理などを組み合わせる総合的な防除も広がっています。

病害虫を持ち込まない衛生管理

病害虫対策の第一歩は、農場内へ原因を持ち込まないことです。

病原菌や害虫は、苗、土、農具、衣服、靴、手などを通じて移動する場合があります。

外部から苗を購入する場合には、葉の裏や茎を確認し、害虫や病気の症状がないかを確認します🔍

ハウスへ入る際に靴を履き替えたり、消毒マットを使用したりする農場もあります。

使用したはさみや誘引器具を消毒することも重要です。

病気が発生した株を切った道具で健康な株を作業すると、病原菌を広げる可能性があります。

作業の順番を、健康な区画から病気の疑いがある区画へ進むよう決めておく方法もあります。

毎日の観察による早期発見

病害虫は、被害が大きくなる前に発見できれば、対策する範囲を小さく抑えられる可能性があります。

農家は作業を行いながら、葉の色、斑点、巻き、食害の跡、虫の排せつ物などを確認します👀

葉の表面だけでなく、害虫が隠れやすい葉裏、成長点、花、果実の付け根なども観察します。

ハウス内のすべての株を毎日細かく確認することは簡単ではありません。

そこで、場所を決めて定期的に調査したり、黄色や青色の粘着板を設置し、捕獲された害虫の種類と数を確認したりします。

害虫の数が増え始めた段階で対策すれば、大量発生後よりも少ない労力で対応できる場合があります。

湿度を下げて病気を防ぐ

トマトの病気には、高い湿度や葉のぬれによって発生しやすくなるものがあります。

夜間の結露、換気不足、葉の混み合いなどによって、株の周囲に湿気がたまると、病原菌にとって活動しやすい環境になります💧

ハウスの換気を行い、循環扇で空気を動かすことで、湿度の偏りを小さくします。

下葉や不要な脇芽を整理し、株の内側へ空気が通るようにすることも大切です。

水やりの時間も関係します。

夕方以降に葉や地表が長時間ぬれた状態になると、夜間の湿度が高まりやすくなります。可能な範囲で朝から日中に水を与え、夜までに湿度を下げる管理が行われます。

害虫の侵入を防ぐ設備

ハウスの開口部に防虫ネットを張ることで、外部から飛来する害虫を減らせます。

ただし、網目を細かくするほど空気が通りにくくなり、ハウス内の温度が上がる可能性があります。

害虫の大きさ、換気量、季節を考慮して、適切な防虫ネットを選ぶ必要があります🕸️

出入口を二重にしたり、扉を開けたままにしないよう管理したりすることも有効です。

ハウス周辺に雑草が多いと、害虫のすみかになる場合があります。

定期的に除草し、ハウス周辺を清潔に保つことで、侵入源を減らします。

ただし、農場周辺のすべての植物をなくせばよいわけではありません。天敵となる昆虫や生態系との関係も考えながら管理します。

天敵昆虫を活用する技術

農薬だけに頼らず、害虫を食べたり寄生したりする天敵昆虫を利用する方法があります🐞

天敵昆虫がハウス内で活動しやすい環境を整えることで、害虫の増加を抑えます。

天敵を導入する場合は、使用する農薬の種類や時期に注意が必要です。

害虫に効果がある農薬でも、天敵へ強い影響を与えるものがあります。天敵を導入する前後には、農薬の使用履歴や残効を確認します。

ハウス内の温度や湿度が天敵の活動条件に合っているかも重要です。

天敵は、一度導入すればすべての害虫を完全に防いでくれるものではありません。害虫と天敵の数を観察し、必要に応じて追加導入や別の対策を行います。

農薬を正しく使用する技術

病害虫の発生状況によっては、農薬による防除が必要です。

農薬は、対象となる作物、病害虫、使用量、使用時期、使用回数などが決められています。

ラベルの内容を確認し、定められた方法で使用することが基本です📋

濃くすれば効果が高まると考え、規定以上の濃度で使用してはいけません。作物へ薬害が出たり、安全性に問題が生じたりする可能性があります。

散布する時間帯や天候も重要です。

高温時に散布すると葉に障害が出る場合があり、換気が不十分なハウス内では作業者への負担も大きくなります。

防護マスク、手袋、防護服などを着用し、作業後には使用した器具を適切に洗浄します。

薬剤抵抗性を防ぐ

同じ系統の農薬を繰り返し使用すると、病原菌や害虫の中に、その農薬が効きにくい個体が増えることがあります。

これを薬剤抵抗性といいます。

効きにくくなったからといって使用量を増やすのではなく、作用の異なる農薬を計画的に使い分けることが重要です🔄

農薬散布の前に、本当に対象となる病害虫なのかを確認する必要もあります。

似たような症状でも、原因が病気ではなく、肥料不足、水分障害、高温障害である場合があります。

原因を誤ると、農薬を使用しても改善しません。

必要に応じて専門機関や農業指導員へ相談し、症状や害虫の種類を正しく判断します。

病気が発生した株への対応

病気が見つかった場合は、症状のある葉や果実を早めに取り除きます。

株全体に広がっている場合には、株ごと撤去することもあります。

取り除いた葉や株をハウス内や通路へ放置すると、病原菌や害虫が残り、周囲へ広がる可能性があります。

袋などに入れて、農場のルールに従って処分します🗑️

病気の株を作業した後は、手や道具を洗浄・消毒します。

病気が発生した位置、時期、症状を記録しておくと、原因を考える際に役立ちます。

特定の場所で繰り返し発生している場合は、排水不良、湿度、換気、土壌病害など、環境に原因があるかもしれません。

栽培終了後の清掃

収穫期間が終わった後の管理も、次の栽培に影響します。

古い株や根、落ちた葉、果実などを残すと、病害虫の越冬場所になる可能性があります。

栽培終了後は、植物残さを取り除き、ハウス内を清掃します🧹

誘引ひも、支柱、栽培ベッド、作業台なども確認し、必要に応じて洗浄や消毒を行います。

次の苗を植える前に、前作で発生した病害虫や問題点を振り返り、対策を計画します。

栽培中だけでなく、栽培と栽培の間の衛生管理が、病害虫の発生を抑える重要なポイントです。

記録によって防除技術を高める

病害虫が発生した日、場所、種類、実施した対策、使用した農薬、効果などを記録します📝

記録を残すことで、毎年同じ時期に発生している害虫や、特定の天候後に増える病気を把握できます。

翌年は発生前から粘着板を増やしたり、換気方法を見直したりするなど、予防的な対策を行えます。

複数の作業員がいる農場では、発見した症状を写真付きで共有することも有効です。

情報を一人だけが持つのではなく、農場全体で共有することで、早期発見につながります。

まとめ

トマトの病害虫対策は、農薬を散布することだけではありません。

苗や農具から病害虫を持ち込まないこと、温度や湿度を整えること、防虫ネットや天敵を活用すること、毎日観察することが重要です🍅

農薬が必要な場合には、対象となる病害虫を正しく確認し、定められた方法で使用します。

一つの対策だけに頼らず、衛生管理、環境管理、物理的防除、生物的防除、農薬を組み合わせることで、被害を抑えながら安定した生産を目指せます。

健康なトマトを守っているのは、目立つ作業だけではなく、毎日の清掃、観察、記録という地道な技術の積み重ねなのです。