オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2023年5月

産直トマト情報⑥

農薬散布について、化学農薬の散布回数低減の取り組みをご紹介します。当園では消毒自体は慣行レベルの回数と同程度行っています。違いは農薬の種類で、主に使用している農薬は、天然由来のもの、油状で害虫を包み込み窒息死(気門封鎖)させるもの、天敵農薬です。天敵農薬は2月13日の投稿で紹介したタバコカスミカメムシです。3カ月前は試行錯誤中でしたが、現状はかなり効果が出るようになりました。

化学農薬は、収量を増やし綺麗な野菜を栽培するためにはなくてはならないものです。しかし残効性の高いものがあったり、使い過ぎにより病害虫に抵抗性が付いてしまうことがあります。もちろん人体への影響も少なからず考えられます。当園では試行錯誤を繰り返しながら、少しづつ化学農薬の低減を進めています。

産直トマト情報⑤

『化学肥料の窒素成分量と農薬の使用回数を愛知県の慣行レベルから3割以上低減して栽培すること』の説明です。例えば愛知県内でトマトを栽培する場合、1月~6月なら肥料成分はこのくらい、農薬の散布回数はこのくらいと、標準値が定められています。これが慣行レベルです。この基準の値に対して、肥料であれば窒素量のうち化学肥料の割合を7割以下に、農薬であれば化学農薬の散布回数を7割以下にしてください!というものです。

当園では肥料、農薬とも5割以上の削減を行っています。出来れば有機栽培、無農薬でと行きたいところですが、1作半年程かかるトマト栽培では、どうしても成育不良や病害虫が発生してしまうため、最低限の化学肥料と化学農薬は使用しています。

産直トマト情報④

産直トマト情報②で書いた『化学肥料の窒素成分量と農薬の使用回数を愛知県の慣行レベルから3割以上低減して栽培すること』を説明しておきますね。化学肥料とは化学的に生成された肥料で、こだわり農産物では窒素(N)成分の量を規定しています。ちなみに植物の肥料としての必須要素はN、P、K=窒素、リン酸、カリウムですが、なぜ窒素だけが規定されているかというと、窒素肥料の硝酸態窒素は水に溶けやすく、雨などで土壌から流亡してしまい地下水を汚染してしまうことが懸念されるためです。

明日は慣行レベルと化学農薬について説明しますね!

産直トマト情報③

こだわり農産物の認定はしっかりとした土作りが基本になります。肥料には一般的に化学肥料(化成肥料)と有機肥料があります。この地域で多いロックウール栽培(水耕栽培)は、水に溶かした化学肥料を直接根に吸収させる栽培で、管理がし易くなります。それに対し当園は土耕栽培で、肥料は有機肥料を用います。有機肥料はそのままでは根は吸収できませんが、土の中の微生物が分解することで肥料として吸収できます。管理は難しくなりますが、団粒構造の土壌を作ることでじっくりと肥料を効かすことができ、まろやかでコクのあるトマトを実らせてくれます。

産直トマト情報②

今日は豊川市こだわり農産物認証制度についてご紹介します。グリーンセンター一宮で掲示してくれた通り、この制度は豊川市のこだわり農産物審査委員会で定めた審査基準に適合したものを、認証シールを貼って販売するものです。審査基準は『土づくりに関する技術、化学肥料低減技術、化学農薬低減技術をもちいること』、『化学肥料の窒素成分量と農薬の使用回数を愛知県の慣行レベルから3割以上低減して栽培すること』、『こだわり農産物安全チェックシートの遵守に関する誓約を守ること』などがあります。ちょっと難しい書き方をしましたが、トマトに関しては、この地域で主流のロックウール(水耕)栽培では認証を受けることが出来ません。

明日も認証制度についての説明をさせてもらいますね!

産直トマト情報①

 久しぶりのブログ投稿です。年度末の忙しさにかまけて3カ月近く開いてしまいましたが、今日から発信再開です。というのも、かみさんが出荷している産直ひろば(グリーンセンター一宮)で、こだわり農産物、『あっ、いいじゃん!』シールの説明がされていたので、感謝の意味を込めてもう少し詳しくご紹介していくことにしました。明日から数回に分けて発信していきます。明日は豊川市こだわり農産物制度についてです。お楽しみに!