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カテゴリー別アーカイブ: 産直情報

2月の天気、葉先焼け

 ここのところ天気がスッキリしません。土曜日あたりから曇天が続き、月曜日雨の後、火曜日にいきなり4月のような晴天!天気にトマトがついてこれず、かなり萎れてしまい葉先が戻らなくなってしまいました。

 ところが昨日、今日はまた雨!今度は葉焼けしなかった葉から水滴が!葉水を持ってしまい、暖房機をまわしたにも関わらず、一日乾きませんでした。明日も雨予報。3日悪天候が続くとトマトの樹勢は落ちてしまいます。しかし明後日は冬型の乾いた晴れの可能性があり、また萎れてしまいそうです。

 土耕なので必要以上に水やりできず、2月の栽培は毎度ですが難しく、天気に振り回されます。

こんな天気で湿度が高く、温度も微妙にあるため、②月は病気が出やすくなります。灰色かび病や菌核、葉カビなどが心配です。先日消毒はしましたが、天候が回復したらまた消毒しないとです。

消毒の詳細です

高軒高ハウスの1段目の収量が増えてきました。ここまで定植直後の水やり以降は潅水をしませんでしたが、いよいよ樹勢が落ち始め、中段の葉先枯れが目立ち始めましたので、グリシンベタイン含有液肥を潅水し、本日消毒も行いました。

 

殺虫剤:アニキ乳剤  殺菌剤:ネクスターフロアブル  展着剤:ファイトカル   葉面散布材:亜リン酸カリ

予報では午後から晴れのはずが、ずーっと曇りだったためいまいち乾かず夕方になってしまいました。普段は化学農薬を使わないことが多いのですが、今日は上記の2種類を使っています。

殺虫剤でアニキを使ったのは、ハウス内にコナジラミがちょろちょろしている事と、天敵のカスミカメムシの量が増え過ぎている感じがしたためです。天敵といってもすべてのコナジラミを捕食してくれるわけではなく、バンカー植物(クレオメ)の下葉裏で生き延びていたようです。以前アニキを使用した際、カスミカメが全滅することはなく、量をコントロールするのに使えそうな感じがしたため、今回使ってみました。結果はまた報告しますね。

殺菌剤でネクスターを使用したのは、来週の月曜から雨マークが1週間続くため、灰色カビ、葉カビの予防と、クレオメに菌核がでておりこれもトマトに移らないよう予防するためです。このように時と場合によって化学農薬使を用することがあります。

産直トマト情報⑥

農薬散布について、化学農薬の散布回数低減の取り組みをご紹介します。当園では消毒自体は慣行レベルの回数と同程度行っています。違いは農薬の種類で、主に使用している農薬は、天然由来のもの、油状で害虫を包み込み窒息死(気門封鎖)させるもの、天敵農薬です。天敵農薬は2月13日の投稿で紹介したタバコカスミカメムシです。3カ月前は試行錯誤中でしたが、現状はかなり効果が出るようになりました。

化学農薬は、収量を増やし綺麗な野菜を栽培するためにはなくてはならないものです。しかし残効性の高いものがあったり、使い過ぎにより病害虫に抵抗性が付いてしまうことがあります。もちろん人体への影響も少なからず考えられます。当園では試行錯誤を繰り返しながら、少しづつ化学農薬の低減を進めています。

産直トマト情報⑤

『化学肥料の窒素成分量と農薬の使用回数を愛知県の慣行レベルから3割以上低減して栽培すること』の説明です。例えば愛知県内でトマトを栽培する場合、1月~6月なら肥料成分はこのくらい、農薬の散布回数はこのくらいと、標準値が定められています。これが慣行レベルです。この基準の値に対して、肥料であれば窒素量のうち化学肥料の割合を7割以下に、農薬であれば化学農薬の散布回数を7割以下にしてください!というものです。

当園では肥料、農薬とも5割以上の削減を行っています。出来れば有機栽培、無農薬でと行きたいところですが、1作半年程かかるトマト栽培では、どうしても成育不良や病害虫が発生してしまうため、最低限の化学肥料と化学農薬は使用しています。

産直トマト情報④

産直トマト情報②で書いた『化学肥料の窒素成分量と農薬の使用回数を愛知県の慣行レベルから3割以上低減して栽培すること』を説明しておきますね。化学肥料とは化学的に生成された肥料で、こだわり農産物では窒素(N)成分の量を規定しています。ちなみに植物の肥料としての必須要素はN、P、K=窒素、リン酸、カリウムですが、なぜ窒素だけが規定されているかというと、窒素肥料の硝酸態窒素は水に溶けやすく、雨などで土壌から流亡してしまい地下水を汚染してしまうことが懸念されるためです。

明日は慣行レベルと化学農薬について説明しますね!

産直トマト情報③

こだわり農産物の認定はしっかりとした土作りが基本になります。肥料には一般的に化学肥料(化成肥料)と有機肥料があります。この地域で多いロックウール栽培(水耕栽培)は、水に溶かした化学肥料を直接根に吸収させる栽培で、管理がし易くなります。それに対し当園は土耕栽培で、肥料は有機肥料を用います。有機肥料はそのままでは根は吸収できませんが、土の中の微生物が分解することで肥料として吸収できます。管理は難しくなりますが、団粒構造の土壌を作ることでじっくりと肥料を効かすことができ、まろやかでコクのあるトマトを実らせてくれます。

産直トマト情報②

今日は豊川市こだわり農産物認証制度についてご紹介します。グリーンセンター一宮で掲示してくれた通り、この制度は豊川市のこだわり農産物審査委員会で定めた審査基準に適合したものを、認証シールを貼って販売するものです。審査基準は『土づくりに関する技術、化学肥料低減技術、化学農薬低減技術をもちいること』、『化学肥料の窒素成分量と農薬の使用回数を愛知県の慣行レベルから3割以上低減して栽培すること』、『こだわり農産物安全チェックシートの遵守に関する誓約を守ること』などがあります。ちょっと難しい書き方をしましたが、トマトに関しては、この地域で主流のロックウール(水耕)栽培では認証を受けることが出来ません。

明日も認証制度についての説明をさせてもらいますね!

産直トマト情報①

 久しぶりのブログ投稿です。年度末の忙しさにかまけて3カ月近く開いてしまいましたが、今日から発信再開です。というのも、かみさんが出荷している産直ひろば(グリーンセンター一宮)で、こだわり農産物、『あっ、いいじゃん!』シールの説明がされていたので、感謝の意味を込めてもう少し詳しくご紹介していくことにしました。明日から数回に分けて発信していきます。明日は豊川市こだわり農産物制度についてです。お楽しみに!

タバコカスミカメムシとクレオメ

昨年からトマトの黄化葉巻病対策として、ウイルスを媒介するコナジラミ類の天敵であるタバコカスミカメムシを導入しています。成虫は体長3ミリ程のかわいい虫(つぶしても臭くはなさそう?)で、成虫、幼虫共にコナジラミ類を捕食してくれます。

導入の際必要となるのがバンカークロップ(住み家であり餌にもなる)で、クレオメ(西洋風蝶草)が適しています。

現状は導入成功とまではいかず消毒は必須で、カスミカメへの影響のない農薬しか使えないため、試行錯誤中です。今後もカスミカメ情報を投稿していきます。

減農薬の取組

今日も一日寒い日でしたが、冬の太平洋側の特徴でもある強風の晴天日でした。今日はやらなければと、しばらく出来ていなかった消毒を久しぶりに行いました。トマト屋竹生では化学農薬の低減に努めていて、今日の殺虫剤はフーモンという害虫の気門を膜で覆い呼吸を阻害する薬剤を用いました。この薬剤は化学農薬ではないため、害虫に抵抗性が付かず何度でも散布可能です。

このようになるべく化学農薬の使用回数を減らすよう心掛けていますが、今日の殺菌剤は、換気しにくいこの時期どうしても発生してしまう、灰色カビ、葉カビ、うどん粉病の予防のためファンタジスタという化学農薬を使用しています。